東京高等裁判所 昭和51年(う)695号 判決
被告人 朝野暢瑩 外一名
〔抄 録〕
所論は、宗教法人法二三条一号及び神向寺規則二四条一号にいう「不動産の処分」とは売却と担保権の設定のみを意味し地上権の設定を含まないと解すべきである<中略>旨主張するのであるが、原判決挙示の証拠によれば、本件土地は神向寺の所有する山林、畑合計三三、〇五八平方メートルという広大なものであり、被告人朝野の原審公判調書中の供述記載によると、神向寺所有地の約三分の一に相当するものであることが認められ、このような土地に対する地上権の設定は寺の財産に対し重大な制約をもたらすものであるから、右各条項の立法趣旨に照らし、かような制限物権の設定の契約を締結することも右各条項にいう不動産の処分に当たるものと解すべきであり、その理は、そのような広大な土地を一括して賃貸する場合も同様である。<後略>
(千葉 永井 中野)